2006年9月 朝顔

8月に入って、ようやく関東地方の梅雨が明けた。6月の梅雨入りから約2ケ月間の長梅雨だった。全国的にみて関東は比較的雨の量が少なかったが、梅雨の末期に山陰地方、北陸地方、長野県、九州地方では記録的な豪雨となり、気象庁はこれを「平成18年7月豪雨」と命名した。日本は、世界でも多雨地帯であるモンスーンアジアの東端に位置し、年平均1,718mmの降水量がある。これは世界平均(880mm)の約2倍に相当する。日本の降水量は梅雨期と台風期に集中している。

水を打った庭の朝顔は、いかにも涼しげである。朝顔は早朝ひらいて昼にしぼんでしまう。朝顔の原産地は中国南部をふくむ熱帯アジアといわれている。家では朝顔を鉢とプランターに植えている。大輪の濃紫が1鉢に青縞の鉢が2鉢、それに小型の赤に白の縁取りが2鉢。
 
この小型は、義母がふるさと富山の福光・新町の知人からもらった種を植えたものだ。新町商店街ではあさがお街道が毎年旧盆に催され、約300の朝顔の鉢が、旧商家ののこる300mの商店街を彩る。町は今年で開町355年目という。義母は田舎で育てていたやり方で、みどりの日(4月29日)に朝顔の種をポットに蒔く。この頃になると気温が上がり安定してくる。種を蒔いて2週間ほどで苗が育った頃に鉢に移しかえる。葉を広げた朝顔は、天気が良いと水を吸い上げて土がすぐ乾く。様子をみながら朝夕根元に水やりをする。やりすぎは根腐れになるので、そのころあいが難しい。

梅雨の末期の7月下旬に青縞の花が一輪咲いた。その頃曇りの日が多く、雨が降り出すと2~3日続いた。それから1週間ほど過ぎてから濃紫の花が咲き出した。曇天の日が続いたせいか、どうも日照不足で葉に勢いがない。梅雨明けとともに真夏の太陽が照りつける。根から水を吸い上げ、葉がしっかりしてきた。炭酸同化作用が活発になってきたのだろう、どの鉢も毎朝5から8個の花をつけるようになった。

朝顔の蔓の巻き方を観察すると、支柱に左下から右上へ巻きついている。一般に、つる植物の巻き方は、巻き進む方向に右巻き(Z巻き)、逆が左巻き(S巻き)になる。
左巻きの植物の例
マツブサ科マツブサ、マメ科フジ、ナツフジ
右巻きの植物の例
ツヅラフジ科ツヅラフジ、コウモリカズラ、アオツヅラフジ、アケビ科アケビ、ミツバアケビ、 マメ科ヤマフジ、ヒルガオ科アサガオ
(参考)ねじの巻き方にも右巻きを左巻きがある。右ねじは、ねじ頭を手前にして螺旋の方 向を向こう側にして奥にすすむ、すなわち、ねじが締め付く方向のものをいう。
フリー百科事典ウイキベディアより

朝顔の むきのそろへる 花のかず 幹治