2008年7月玉葱

6月10日、ひさしぶりに晴れた。今年は梅雨に入るのが例年よりも早かった。気象庁の今年の入梅結果によると、関東甲信が6月2日、九州北部が6月10日とあった。関東は平年差で6日、昨年差で20日も早い梅雨入りだった。梅雨に入る前も晴れの日が少なかった。日照不足で畑の野菜の生育が全般に遅れている。特に胡瓜やトマトなどの果菜類の育ちがわるいようだ。これからの野菜の高値が予想されそうだ。

中山の畑に行く。まず畑の除草から始める。週に一日の週一農業なので一週間毎の雑草の生え具合がよくわかる。一週間前に除草したところが、もう10㎝以上伸びている。スギナなどは、土中に深く張っている根をすべて引き去ると生え難いと分かっているか、これは簡単なことではない。野菜の株の間の雑草は手でとらざるをえない。畝間や畑道の雑草は鋤簾(じょれん)で掻きとる。早めに小まめに除草してやると、雑草の広がりを抑えられる。これは分かっていても、どうしても野菜の植付けや管理が先になり除草は後回しになる。限りある体力と仕事量を配分して、いかに効率的に作物を育てるかが勝負どころだ。これからもどんどん雑草が生えてくる。雑草とのせめぎあいが続く。

除草が一段落すると、次は収穫が終わった知人のエンドウ畑の枯茎を取り除く作業に入る。エンドウは一畝2列に苗が植えられ、三角に組んだ支柱とそれぞれの苗を支える棒を土に挿してある。成長してくる茎を次々の紐で結び、そこから伸びだすつるをはわせて育てる。支柱や支持棒と枯茎のすべてを始末することが今度の仕事だ。最初につるが外にはみださないように、三角支柱を取り巻いている紐から外しにかかる。支柱には紐が一巻きしてある。これを順次外してゆくにしたがい、紐はどんどん長くなってゆく。これを手繰ってゆくとけっこう時間がかかる。そこで次の畝からは、先に豌豆の枯茎をすべて取り除き、支柱に結んでいる紐の端を解き、支柱と支持棒を順々に抜きながら、しまいに支柱に一巻きしている紐を外してゆく。こうすると紐を長く手繰る手間が必要ないので、意外に簡単に始末ができた。

最後に、自分の畑に行き、大根と玉葱の収穫をする。大根は収穫時期が少し遅れている。時期が遅れると大根に「す:鬆」が入って筋っぽくなり味が落ちる。大根は20本ほど植わっており、先週雨の中を4本収穫した。今回は9本収穫。残念ながら内2本は中心部が薄茶色になり腐りかけている。やはり収穫時期が少し遅かったか。あと7本残っているが、沢山持ち帰っても食べきれないので来週収穫することにする。

次が玉葱の収穫だ。玉葱の葱部分が枯れてみな横倒しになっている。もう獲り時だ。玉葱を手のひらでつかんでゆすると簡単に引き抜ける。玉葱は昨年11月初めに110本の苗を植えた。大玉が半分位であとは中玉と小玉だ。この位の大きさの分布は正規分布とゆうべきか。全体にもう少し大きいものがほしかったが、まあ2年目にしては上出来だ。植えつける前に牛糞と堆肥をやっただけで追肥はしていない。玉葱は、ほうれん草や豌豆と共に酸性土に弱く(適ph6~7)弱アルカリを好むので、定植前に石灰をすきこんでおいた。それではなにがよくなかったか。次はうまくやろう。

持ち帰った100個あまりの玉葱はシートを敷いた縁先に三四日転がしておいた。そうすると白かった外皮は橙色に変色し普通の玉葱らしくなった。妻は、その中の大玉を5個近所の人に分けてあげ、残りを一本の紐に2個づつ玉葱の上部の茎を紐で結び、それを束ねて軒先につるしてくれた。これだけあれば半年くらいはもつだろう。

玉葱を つかみあげゐる たなごころ 幹治