2012年10月 想像力をはたらかせる

9月15日、「消費税増税を考える」の論考を東京都市大学受講者研究会にて発表した。これは過去・現在の「日本経済の循環」の実態を中心に、法人企業の実態、民間給与の実態を調べ、それをもとに自分の考えをまとめたものだった。

発表ではいろいろ意見はでたが、目だった反論はなかった。確かに内容的には十分ではないところも多々あったが、今後について発表者の見解が欠けているという意見もあった。この問題に限らず、いろんな識者の言説をみると評論はあるが「今後どうなる、あるいは今後どうすればよいか」というものが少ないように思う。いわゆる想像力に欠けているきらいがある。

いろいろ考えた末、わたくしの見解を入れたものを本稿第3版と概要第2版に追補版として出すことにした。本稿の補章として別冊参考資料の前に「今後どうなるか、想像力をはたらかせでみよう」を挿入した。内容は財務省 わが国の財政事情 一般会計の歳出/歳入の推移をグラフ化し、現在から近未来がどうなるかを推論した上で見解をまとめたものとした。

これとてもまだ十分ではない。手を入れてさらに論考に発展させてゆきたい。テーマとしては次のようなものがある。
・北欧諸国、特にデンマークの高福祉高負担と民主主義の成熟
・ミヒャエル・エンデの提唱した「地域通貨」と「お金の常識を疑う」


9月29日、共同菜園に行く。先週金曜日早生大蕪の種を播いたが、一週間あまりで芽をだしたかどうかが気がかりだった。行ってみると長さの短い三つの畝のうち二つの畝は芽がおり、残り一つの畝は芽が出ていなかった。早速今月入手した種を芽が出ていない畝に播き、如雨露で散水した。これで一安心。

あとは、虫よけにネットを張る必要がある。今回持参していなかったため来週の仕事とする。念にため、土壌酸度計で土の酸性度を測ってみる。大体6~7位。昨年過燐酸石灰を十分に撒いた。その効果が出ているのだろう。

今年のじゃが芋は、斑点ができてそうか病に罹ったようであまり出来は良くなかった。じゃが芋は酸性土を好む。これは過燐酸石灰を撒きすぎたため、畑土のアルカリ度が高くなりすぎていたのかもしれない。
植える作物によって好む酸性度が違うことは分っているつもりだが、なにせ6坪しかない小さな畑のため土づくりの段階では、つい同じ割合の肥料をやってしまうのがいけない。来年は、このあたりを注意して土づくりをしてみよう。

今年は民謡仲間から京芋8個と八頭8個の種芋を3月末にもらいポットで育て、7月末に畑に移植した。これがよい塩梅に育っている。8月は雨が全く降らず連日高温の晴天が続き、水分を好む芋に生育が心配だった。雑草を沢山刈って敷き藁代わりに敷き、油粕などを追肥しておいたためか順調に太く育っている。下葉などは来週刈ってやるとしよう。

共同畑では手入れしていないところでは雑草が生え放題になっている。畑代表が草払機で草を払う。わたくしは、刈った草を鋤簾で集め一輪車に積み草積み場まで運ぶ。

その後、牛蒡を掘ることになった。牛蒡掘りは、牛蒡の周りの土をシャベルで30~40cm位掘り、注意深く牛蒡の周りの土を取り除きながら掘りあげる。これはやってみると結構土方仕事のため重労働だ。牛蒡は真っ直ぐに地下に伸びていれば問題ないが、大概は途中で曲がっていることが多い。そこで、シャベルを土に差し込む際に、ついうっかりすると根を切ってしまうことがある。これを防ぐには牛蒡からなるべく離して周りを掘ることが良いが、それには沢山土を掘らなければならない。

結果的には、掘りあげた牛蒡の約7割は根を切ってしまった。まともな形をしているものは3割にも満たない。こんな出来の作物では市場に出荷する商品にはならない。形の良い作物を揃える専業農家の凄さがよく分る。

そろそろと 牛蒡掘りけり 折りにけり 幹治