2015年12月「安倍自民党政治は、危険な最終段階に入った」
(日本記者クラブ 2015.11.24記者会見より)

 朝日新聞 天声人語 2015.11.28より
 小選挙区制に懐疑的な佐藤氏は「守旧派」と呼ばれた。「改革派」の若手議員と激しいもみ合いを演じた大詰めの場面が記憶に残る。思想統一はついに成らず、自民党は分裂し、下野。55年体制は終わった。

 これを裏返せば、統一を試みなければ屋台骨が揺らぐほど、過去の党内には多様な考えが併存していたということだ。時は移った。今、「この道しかない」の掛け声の下、対抗する思想どころか、雑音すらたいして聞こえてこなくなった。
 「大局的に見ると、自民党は結党以来60年にして最も危険な段階に入ってきたんじゃないか」。共産党の不破哲三前議長が先の会見で語った。日本が危ういだけでなく、幅の広さを失った自民党自身も大丈夫なのか、という二重の指摘だ

 あす(2015.11.29)結党60年の記念式典がある。党総裁たる首相への権力集中が極まる感もあるが、過ぎたるはなお及ばざるがごとし。そういえば佐藤氏の持論の一つに「腹八分目」があった。

 朝日新聞 天声人語2015.11.28を一部抜粋
 http://digital.asahi.com/special/tenjinviewer/?iref=com_gnavi

 2010.11.1~201012.11まで、読売新聞「時代の証言」にて連続29回連載。これを元にした単行本「不破哲三 時代の証言」 中央公論社 初版2011.3に出版された。

 不破氏は、共産党に16歳入党し、40歳で書記局長に就任して以来、長らく党を指導する一方、当選11回の衆院議員として18人の歴代首相と論戦を繰り広げてきた。不破氏自らが、党の歩みと自らの半生を語る。


 日本記者クラブは「戦後70年・語る・問う」企画し、37回目に日本共産党・不破前議長会見を招き、記者会見を行った。不破氏は、当選11回の衆院議員として18人の歴代首相と論戦を繰り広げ、「自主独立」を掲げて旧ソ連や中国の共産党とも論争した。

 日本記者クラブ 東京・内幸町日本プレスセンター 2015.11.24
 http://www.jnpc.or.jp/activities/news/report/2015/11/r00032136/

 会見レポートの内容
戦後70年、自民党結党以来60年間、自民党政治を見てきた
「不破哲三の時代証言」
・世界の保守政党に比べ、際立つ自民党の3つの異常
・昔の自民党には幅があった
・財界本位と対米従属を助長する安倍政権
・日本の再軍備の経過
・弱体化が進む自民党
・安倍潮流を生み出した大元
・国民世論に孤立する安倍政権の四つの政策
・核密約を隠す自民党外交
・日本共産党の野党外交
・自民党政治は危険な最終段階に入った

 日本記者クラブの不破氏の記者会見を基に、これの聞き書きを行ってみた。自民党政権と正面から論戦をした当事者が、生々しい論戦中で自民党の何を見て、何を考え、何を主張したか。まさに戦後の政治の「時代の証言」を行っている。その内容に小見出しを付けると上記のようになる。

 不破氏は、今から40年前、1975年の自民党政権が田中、三木、福田と続いた頃の国会論戦は白熱して面白かった。昔の自民党には、野党の要求を入れるだけの幅があった。それに比べると今の安倍政権は、野党の質問に誠意をもって答える姿勢がない。

 国民世論から孤立する安倍政権の四つの政策。国民の生命を脅かす核持つ込みをめぐる対米核密約問題。ウルトラ右翼に牛耳られている安倍政権。向米一辺倒の日本の外交の狭さ。弱体化する自民党。日本共産党の野党外交。まとめとして、現在、自民党政治は危険な最終段階に入っているという。

この「不破哲三 時代の証言」は、別途本websiteのサブページに掲載する。